厩舎・調教師が競馬予想に与える影響を考える

どうも、競馬ナビゲーターの北澤です。

今回は意外な視点ですが、調教師にスポットを当てます。

調教師すなわち厩舎について考えていくのですが

あなたは普段の競馬予想でどの程度気にしていますか?

 

騎手ならほとんどの競馬ファンが気にすると思いますが、

厩舎は意外とチェックがおろそかになっている人も多いです。

レース前に厩舎名を見ない人も結構多いですよね?

 

しかし、東西で200人を超える調教師がいる中で、

厩舎の成績やクセを考えずに予想を組み立てるのは危険です。

今日は、なぜ厩舎もしっかり考える必要があるのか見ていきましょう!

厩舎を甘く見ていないか?

まず最初に言っておきたいのは、

多くの競馬ファンが厩舎の影響をほとんど考えていないということです。

当然ながら調教師の世界にも騎手同様に“リーディング“という概念があります。

1位の調教師がいれば、最下位に甘んじている調教師もいる。

 

この記事を書いている2020年7月3日現在で、

今年の一位は28勝を挙げる矢作芳人厩舎。

一方で最下位は未だに0勝となっています。

 

これだけのスキル差がありながらあまり影響を考えず、

競馬予想に組み込んでいる人が少ないと思うのは私だけでしょうか?

 

また騎手と同様に調教師の個性や傾向もあって、

本来はもっと上位にいるはずの萩原清厩舎は現在107位。

ただし複勝率は35.4%(この辺だと本来は10%代が普通)とかなり高く

今年は勝ち切れていないのだなぁと分析することができます。

 

同様に、吉岡辰弥厩舎は116位ながら勝率13.2%とハイアベレージで、

連対率・複勝率ともに30%超えの好成績。

まさに、少数精鋭ながら出走すれば上位が期待できる優秀な厩舎となっています。

 

このように、調教師の世界も数字で結果が表示される厳しい世界です。

しかし、だからこそ僕らはこのリーディングや個別の成績を理解し、

上手く利用することができる、いや競馬予想に利用すべきなのです!

調教師のスキル差

次に調教師のスキル差を具体的に考えていきます。

騎手選択のセンス

馬主からの強い要望がなければ基本的に騎手選びは調教師に任されます。

そのため、調教師の好みや所属騎手に乗らせることも多いですが、

勝つ為には馬と騎手の相性も考えなければいけません。

 

差しタイプの馬に先行脚質があう騎手を乗せても仕方ないですし、

繊細な馬にズブくて追わせる馬が得意な騎手を乗せるのも少し違います。

このあたりの騎手選択のセンスもスキル差と言えるかもしれません。

レース選択能力

距離・右回り左回り・ダート・芝などなど、

レースに勝つ為にはその馬が勝ちやすい条件を使うことも大切。

相手関係を見極めるのも重要ですが血統や馬の個性から、

どの競馬場のどの距離を使えば勝てる確率が高くなるのか?

 

こういった視点でベスト条件を探していく姿勢も、

調教師には求められると思います。

馬場や展開を見極める力

次に重要なのが、馬場や展開を見極めた上での作戦立てです。

「前に行け」とか「後ろから」といった指示が

調教師から出ることもよくある話のようで、

オーダーがあれば騎手は基本的に従います。

 

しかし、明らかに前残り馬場なのに差しを指示したり、

逆に差し有利の馬場なのに逃げを指示したり・・・

時にはそんなチグハグなやりとりもあるようです。

もちろん、馬の特性上どうしても差しに回らざるを得ない

または、逃げないと味が出ないということなら仕方ないですが、

比較的自在性がある馬なら現在の馬場にあった作戦をとりたいものです。

馬にあった脚質を考える

上の話に関連しますが馬の個性にあった脚質選びも大切です。

馬場や展開もそうなんですがやはり馬には

「瞬発力」を活かした方がいいタイプと、

「持続力」を活かした方がいいタイプとそれぞれあります。

 

前者であれば前半は急かさずにゆったりと走り、

最後の直線で脚を爆発させるような乗り方。

後者であれば先行するか、早めに仕掛けていい脚を長く使う乗り方

キレ不足を補う乗り方が必要です。

 

この辺りはもちろん調教師だけでなく騎手の理解も必要ですが、

指揮監督のトップである調教師が一番理解しておかないと、

なかなか難しい部分でもありますね。

調教メニューを考える

最後に調教の種類や組み立て方です。

僕は調教師ではないのでこの部分は何とも言えませんが、

やはり瞬発力を鍛える調教や持久力が強くなる調教など

それぞれいくつかの方法論があるのだと思います。

 

特定の厩舎だけ瞬発力に秀でるタイプが多く出たり、

反対に持久型が多くいる厩舎があったりと、

普段のメニューが自然に馬の個性に繋がっているケースもあります。

もちろん、その調教の効果を知った上でトレーニングさせるのが一番ですが、

このあたりは、各調教師の努力や日頃の勉強具合によって分かれるのかもしれません。

厩舎のクセを利用する

有名な所だと矢作厩舎の連闘使いなどですが、

〇〇厩舎は休み明けは仕上げない」とか

△△厩舎は叩き3戦目が走りごろ」といったように、

それぞれの特徴やクセがあります。

 

他にも、休み明けを使いながら仕上げていく厩舎

逆に、間隔を空けながら一球入魂で常に全力仕上げをする厩舎など

それぞれの個性が存在します。

 

厩舎の特徴や仕上げ方のクセについては書籍も出ていますし

興味のある方は読んでみてもいいかもしれません(^^)

厩舎コメントの注意点

競馬新聞には必ずと言っていいほど陣営のコメントが載ります。

”絶好調”とか”上向き”と聞くと買いたくなりますよね~。

しかし、よく考えてみてください。

本当は不調でもレース前に「調子が悪い」と言う人間なんていません。

「本番は先だからここは手抜き仕上げです」なんて言う人はいません。

 

もちろん、公平公正な競馬の実施という観点から

「仕上がっていない」という発言はしてはいけない面もあります。

 

ただそれ以上に、厩舎に馬を預けてくれている馬主や

それに関わっている沢山の人のことを考えると、

マイナスな発言なんてできないですよね。

 

だからこそ、陣営コメントは鵜吞みにしない。

判断に困るコメントも勝手にいい方に解釈しない。

こうした意識を持つことが重要だと思います。

まとめ

今日は普段あまり意識しない調教師について書いてきました。

騎手と同じように厳しい数字の世界ですが、

あまり厩舎の連対率や複勝率を気にする人には会ったことがありません。

 

だからこそ、ちょっと観察するだけで人とは差がつきます。

例えば、堀宣行厩舎は複勝率が約48%(2020/1/1~2020/7/3)で

ほぼ二回に一回は3着以内に来ている確率になります。

 

こうして考えると数字を見ることの重要性に気が付きます。

あなたもぜひ調教師の成績に注目してみてください!

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