どうも、競馬ナビゲーターの北澤です。
今回は意外?なテーマかもしれませんが
枠連について取り上げます。
現代競馬においては3連複や3連単など
高配当の期待できる馬券種が花形で、
枠連や複勝は比較的地味な存在です。
しかし買い方次第で美味しい馬券にもなり
コアファンは枠連を使ってプラスにしている
という話もよく耳にします。
そんな謎のベールに包まれた?
枠連について今回は深く考察します。
Contents
枠連とは
正式名称を枠番連勝複式といって
1着と2着になる馬の枠の組み合わせ
を当てる馬券となっています。
あくまで組み合わせを当てるので、
1着と2着の順番は関係ありません。
ここは馬連と同じですね。
しかし馬連と決定的に違うのは、
個別の馬番ではなく枠番の組み合わせで
当てるという部分です。
枠番 | 枠の色 | 馬番 | 馬名 |
1 | 白 | ① | 〇〇 |
2 | 黒 | ② | 〇〇 |
3 | 赤 | ③ | 〇〇 |
4 | 青 | ④ | 〇〇 |
5 | 黄 | ⑤ | 〇〇 |
6 | 緑 | ⑥ | 〇〇 |
6 | ⑦ | 〇〇 | |
7 | オレンジ | ⑧ | 〇〇 |
7 | ⑨ | 〇〇 | |
8 | ピンク | ⑩ | 〇〇 |
8 | ⑪ | 〇〇 |
馬番が個別の馬毎に番号を付与されているのに対し
枠番はひとつの枠に対して2~3頭の馬が入ります。
※18頭立ての場合、7&8枠は3頭ずつ。
そもそものルールを話しておくと
9頭立て以上になった場合は外枠(8枠)から順に
2頭ずつ馬を入れていくシステムになっています。
したがって上図の例では11頭立ての場合ですので
外枠から3頭分→6&7&8枠に2頭ずつ入っています。

基本データ
続いて枠連の基本情報です。
平均配当:約2,000円
組み合わせ数:最大36通り(ゾロ目含む)
的中確率:約2.78%
ここで注意してほしいのは平均配当2000円といっても
実際はもっと低配当であることが多いということ。
平均配当とは文字通り平均値であって
100円台から万馬券決着までを含めて、
全体の平均値となっています。
それに対し「中央値」という値も競馬では使われますが
こちらの方が実際の感覚に近い数値になります。
話がそれるので今回は詳しく解説しませんが、
中央値としては1000円前後といった印象。
すなわち1000円付近の配当が多いということです。
もっと言えば400~500円台もよく目にしますので
地味な印象があるのは否めないかもしれません。

メリット
続いてメリットのお話です。
①的中確率が高い
まずシンプルに的中確率が高いです。
数値上は、馬連の約3.3倍ほど当たりやすい。
★16頭立てだった場合の話。
それも当然で、仮に16頭立てだった場合
馬連の総組み合わせ数は120通りですが、
枠連は全通り買っても36通り。
ここから考えても当たりやすいですよね。
更にそこからよく吟味して予想すれば
より的中確率が高くなります。
②買い目数を節約できる
これは特に多頭数の時に威力を発揮するのですが
馬連より明らかに効率が良いです。
例えばフルゲート18頭立てだった場合、
7~8枠には3頭ずつ馬が入りますよね。
そうすると仮に7~8枠の6頭全てが
魅力的に感じて買いたいと思った場合
馬連だと6頭BOX=15点もかかります。
ただし枠連であれば、
7-7,7-8、8-8の3通りのみ。
なんと5分の1で済むんですね!

これは明らかにお得です。
だからこそ枠連は全枠に2頭以上入っている
16頭立て以上の時により効力を発揮すると言えます。
③予想していない馬が来ても当たったりする
これはおまけみたいな話ですが、
バカにできないことなので解説します。
先述した通り、
枠連はひとつの枠に2頭以上入ることも多いので
「同枠の片方は気になるが、もう片方は全く買う気がない」
というケースも当然あるわけです。
しかし、来ると思って買った馬がコケて
代わりに来ないと考えていた同枠の馬が来て
結果的に枠連が当たるということもあります。
例えば2021年のフェブラリーS。
1着:2枠③番 カフェファラオ (1番人気)
2着:5枠⑩番 エアスピネル (9番人気)
枠連:980円
馬連:6,620円
2着になった9番人気エアスピネルは5枠。
そして5枠のもう1頭は、4番人気⑨番サンライズノヴァ。
1番人気カフェファラオの入る2枠を軸に、
相手にノヴァを想定して5枠も含めて
枠連流しをしていた人もいたと思います。
この場合、予想としてはノヴァが来ていないので
「読みが当たった」とは大声で言えませんが、
馬券としては当たっている訳ですね。
まさに「予期していない同枠の馬」に
助けられて当たるという現象です(笑)

しかし、もしも枠連買いではなく、
カフェファラオから馬連流しをしていたら・・
当然のことながら外れていたわけです。
枠連買いをすると期待していない馬に助けられる。
結果的に当たるというオチもつきものです。
デメリット
続いてデメリットです。
①配当が低い
馬連の1/3以下というのもザラです。
先のフェブラリーSの例もそうですが、
馬連に比べ圧倒的に配当が低いです。
1000円以上なら良い方で、
400~500円という配当も多いです。
まあ、的中確率が高いので仕方ないですが。。
②トリガミが多い
配当が安いということは
少点数で的中させる必要があります。
仮に配当が450円であれば
4点以内におさえないとトリガミ=
払戻金額より購入金額の方が高くなります。

とはいえ、堅くなりそうなレースを避け
配当が1000円以上つくと予想できる
レースにだけ絞って買っていけば、
5~6点流しでも十分利益は出せます。
まあ、「荒れそう」と予想したり
「堅いから見にしておこう」と
判断すること自体が難しいのですが(笑)
効果的な買い方
では実際にどんな時買えばいいのか?
今回は3通り紹介します。
①軸流し
信頼できる馬がいる枠を軸にして
他の枠へ流して買う方法。
馬連流しと同じ感覚です。
枠連の配当から考えていくと
通常は4~5点以内が理想だと思います。
ただしオッズが割れていて
最低でも8倍つく状態なら総流しでもOK。
軸となる枠さえ間違えなければ
的中へグッと近づくのがメリットですね。
そもそも枠連は4点買えば1/9の確率で当たるので
やはり的中率の高さは魅力でしょう。

②BOX買い
内枠有利や外枠有利など特徴があるコースで
「この辺りの馬で決まると思うが絞れない」
という時に有効な戦法です。
例えば内枠有利が顕著なコースで
1~3枠の3枠BOXを買ってみる。
逆に外枠有利なコースで外から3枠分
6~8枠のBOX買いをやってみるなど。
ここでひとつ参考レースを紹介します。
2021 2/27 中山1R ダート1200m
1着:8枠⑮番 ノボベルサイユ (1番人気)
2着:7枠⑬番 アイアンフラワー(8番人気)
枠連:1,380円
馬連:3,650円
⑮番は単勝1.6倍の圧倒的な1番人気。
ここから馬連流しをする手もあったでしょう。
ただしそれだと抜け目を食らう可能性がある。
そもそも人気でも消える可能性はあります。
そこでBOX買い戦法の出番です。
この中山ダート1200mは外枠有利なコース。
ここなら6~8枠のBOX買いもアリでしょう。
結果は枠連7-8で1380円の配当。
3枠BOX買いなら3点。
ゾロ目を含めても6点で回収率は抜群。
買い時を上手くおさえていけば、
かなり面白い戦法と言えそうです。

③ゾロ目買い
最後にゾロ目買いの作戦です。
ちょっと特殊な戦法ですが、
たまに美味しい馬券にありつけます。
通常、馬券は枠連より馬連の方が配当が高い。
枠ではなく馬番で当てる必要がある
馬連の方が難しいから当然ですよね。
しかし例外があって同じ枠で決着する時
例えば1枠同士で決まるような時は、
馬連より枠連の方が高くなることがあります。
オッズの例でいうならば
枠連1-1が10倍。馬連①-②が8倍の時などですね。
2021 3/14 中山4R 障害未勝利戦 2880m
1着:7枠⑩番 スズカメジャー (2番人気)
2着:7枠⑪番 クラウンディバイダ(5番人気)
枠連:3,110円
馬連:2,150円
上記の例は枠連7-7、ゾロ目で決まった例です。
なんと馬連より約1000円もついています(笑)
ゾロ目はいわゆる盲点で
意外に買われていない目も存在します。
言い換えれば「オッズの歪み」というやつですね。
枠連は馬連が発売開始となった1991年まで
長く馬券の中心となっていた馬券種。
しかし90年代以後、3連複や3連単など
高配当馬券が次々と発売開始になったことで
購入者もだんだん減ってきています。
だからこそ、こんなオッズの歪みや
盲点の買い目が存在するのかもしれません。
まとめ
以上今回は枠連について解説してきました。
枠連はなんとなく地味な印象もあり、
買わない人は全く買わないといった感じで
好みが分かれる馬券種だとは思います。
実際に僕は数える程度しか購入経験がなく
今までは縁がなかった馬券種でした。
しかし今回調べたことで意外な発見もあり
そこまで配当も悪くないことがわかりました。
だからこれを機に今年は枠連にも挑戦し
新しい世界に足を踏み入れたいなと考えています。
ぜひ今日の記事を参考に枠連を楽しんでみて下さいね!
コメントを残す