どうも、競馬ナビゲーターの北澤です。
最近は馬券術や予想方法について話してきましたが、
今回は久しぶりに知識的な内容です。
今までなんとなく知っていた部分や
初めて聞く内容もあるかもしれませんので
ぜひ最後までご覧になってくださいね(^^)
芝には2種類ある
まずJRAで使われている芝には2種類あり
野芝(のしば)と洋芝(ようしば)に分かれます。
それぞれの特徴をみていきましょう。
野芝
葉と葉の密度はそこまでではないものの
根が横に張り巡らされ強度が高い。
それゆえ「硬い」という表現がよくされます。
ただしこの横に張り巡らされた匍匐茎(ほふくけい)
と呼ばれるものが非常に重要で、
根ごとえぐられるのを防いでくれます。
また負荷に対して弾き返すような弾力があり
洋芝より走りやすいこともあってか
タイムは全体的に速くなります。
![](http://keiba-navigater.com/wp-content/uploads/2020/06/d31f4f0491d452414e293d19ec792c5c-300x200.jpg)
国内では札幌・函館以外の競馬場で使用され
9月の中山開催など夏~秋にかけては野芝100%
で開催されることもあります。
一方で寒さには弱く、秋~冬には枯れてしまうため
冬の間は洋芝と混ぜた状態で生育されます。
ただし野芝自体が全てなくなっている訳ではなく
あくまで野芝の上に洋芝を蒔くイメージ。
むしろ寒くなり緑色を失った野芝に
冬でも緑色に育つ洋芝を入れることで
芝コースの綺麗さを保持するのが狙いです。
![](http://keiba-navigater.com/wp-content/uploads/2020/06/photo0000-4260.jpg)
野芝の匍匐茎はしっかり残っており、
あくまで路盤の基礎は野芝になります。
このように野芝の中に洋芝を混ぜることを
オーバーシードと読んでおり、
JRAのホームページでも発表されています。
こうした対策が取られていなかった1980年代までは
冬場になると芝生の色が変色して見栄えが悪かった。
昔のジャパンカップの映像なんか見るとわかりますね。
ちなみに函館・札幌で野芝が採用されないのは
野芝が寒冷地に適さないため。
気候的に北海道では生育が難しいんですね。
だからこそ北海道では洋芝が活躍します。
洋芝
野芝より葉と葉の間の密度が濃い。
ただし野芝に比べて根が縦方面に伸びており、
馬が上を走ると根こそぎ剥がれてしまう。
![](http://keiba-navigater.com/wp-content/uploads/2020/06/hakodate_01-300x198.jpg)
また野芝に比べて含水率が高いことも特徴で
洋芝の上を実際に歩くと靴にまとわりつく感じ。
それは馬にとっても同じことで、
結果的に時計がかかり重たいと表現されます。
だからこそ適性や巧拙がはっきりし
野芝では走らないが洋芝は滅法得意!
といった個性的な馬も出てきます。
エリモハリアーの函館記念3連覇は有名ですが
そういった洋芝得意の馬に関しては
野芝での惨敗を気にせず買うのもアリです。
その他に洋芝の特徴として以下があります。
・暑さに弱い
・寒さに強い
・伸び(成長)が早い
・野芝より草丈が長い
ちなみに函館・札幌競馬場の洋芝は現在
ケンタッキーブルーグラス
トールフェスク
ペレニアルライグラス
といわれる3種類が使用されてます。
![](http://keiba-navigater.com/wp-content/uploads/2020/07/images-1.jpg)
エクイターフとは
Wikipediaにわかりやすく載っていたので引用します。
日本中央競馬会・競走馬総合研究所が1999年頃から、五島列島の農場で茎や根の部分を地下にやや深めにセットし、芝生がえぐれにくくなおかつ成長が早く、クッション性に優れた芝生の研究・開発を行い、2006年に品種登録が実施された。1m2あたりの茎の密度や地下部分の重量などは従来の芝生から見て2倍程度という。
簡単にいうと耐久性の強い新しい野芝で
JRAが研究して生み出した品種なんです。
ここ数年は特にそうですが
昔からJRAは芝の保全技術に力を注いできました。
だからこそ連続開催や雨の影響とはいえ
馬場が傷んだ内側やコースの一部が剥げて
走りにくい芝コースを気にしてきました。
中でも福島競馬場は芝の痛みが早く
昔から何かと話題になっていました。
そんな経緯もあり完成したエクイターフは
2008年に福島競馬場で第1号が導入され、
以後は各地の競馬場で採用されています。
![](http://keiba-navigater.com/wp-content/uploads/2020/07/図1-5-300x229.png)
ちなみに現在エクイターフは茨城県つくば市、
福井県あわら市と鹿児島県鹿屋市の契約農場で
製造しており各地の競馬場を中心に採用されています。
まとめ
こうして見ると一口に芝といっても
全く馬場状態が異なることがわかりますね。
だからこそ同じ中山競馬場でも
季節によって成績が異なる馬も出てきます。
ぜひ今日の内容をもとに芝状態を観察すると
また違った競馬の面白さが味わえると思いますので
明日からの競馬で活用してみてください。
ではまた(^_-)-☆
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